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心を込めて、ありがとう(2)〜家庭訪問の分かち合い〜

いつのテレビの番組であるか忘れましたが、老人ホームで生活している方々が以前の家庭の生活を改めて味わうために、このごろ老人ホームの施設は新しい形態を勧めています。日ごろ、幾人かのお年寄りの方々は普通の家で一緒に一日の生活を支えながら日々を過ごします。その番組で、以前手打ちそば作りの上手な80歳の方が自分の腕を見せながら、昼食のしたくを一生懸命した場面を見ました。掃除好きな方は笑顔で家を掃除しながら、腰をかがめて部屋の隅の埃を塵取でゆっくり取った姿も印象的に感じました。

そのように、皆があたかも生まれ変わり、一つの家族として互いに新たな絆を結んでいる気がします。番組の中で映し出された彼らの笑顔は一番印象的でした。「笑う門には福来る」(わらうかどにはふくきたる)のことわざの意味はまさしく日ごろを一緒に過ごすお年寄りの方々の家で感じられました。その家はいつも和やかで笑いを絶やさない家であり、明るく笑顔を絶やさない人々の家となります。従って、彼らも自然に元気になり、「幸福」な生活を送っていることは彼らの日々の楽しみでしょう。

この番組を見て、「ああ、皆さんもいつも笑顔で私を迎えてくださったな」と感謝しながら、家庭訪問の方々の顔が浮かんできました。それこそ私の楽しみです。暖かい家の雰囲気の中で、私たちは互いに日々の生活の喜びを分かち合って、腹が痛いほど笑って、あっと言う間に一時間以上話し合って、時間を忘れてしまいました。皆の笑顔のお陰で、私もたくさん幸福をもらいました。六甲教会の皆さんは「バンバン神父はいつも元気ですね」とよく声をかけてくださいます。おそらくその一つの原因は訪問先の方々が私を元気付けてくださったからに違いありません。

皆さんもきっと私と同じ体験を持っているのではないかと思います。先日、11月19日〜20日に、モニカ今道ナミさんのお通夜と葬儀ミサが行われました。ご家族の話しでは、今道ナミさんはいつもご家族の皆さんに「ありがとう」ということばを忘れずに言いました。その一言だけで家族の雰囲気は明るくなりました。確かに、その一言だけで、今道ナミさんの姿は私にも伝わってきた気がします。それは、家庭訪問の時と同じような気持ちを体験したからです。お年寄りの日々の生活は私にとって感謝の「場」であり、一日のいのちのありがたさをひたすら迎える笑顔は私に大きな恵みと生きる力を与えてくださいます。本当に、心を込めて「ありがとう」、又次回の訪問を楽しみにしています。よろしく。

(家庭訪問をしてもよろしい方々は、六甲教会地区会、またはベタニアの会まで声を寄せてください。お互いの笑い日々の生活を分かち合いたいと思います。)

(バンバン・ルディアント神父)
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