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図書紹介

「お母さんが笑った」 
樋口通子著
女子パウロ会発行

「子どもがいちばん喜ぶもの、どんなお母さんにでも作れるもの、それは笑顔です。」この本は、一人のお母さんが子どもを与えられ育てた経験から、今子育て真っ最中のお母さん達に送る応援歌です。
作者自身が妊娠した時から出産、そして我が子を胸に抱き、育て、巣立っていく日までに感じた喜びや戸惑いが素直に語られています。「生まれてきた子は育つ」、「幼い日はあっという間」、「育児は育自」、「今しか出来ないことが最優先」と、あたりまえの日々の出来事の中から、絵本作家でもある作者の描いたさし絵と共に、お母さん達へのメッセージが綴られています。子どもは可愛いもの・大切なもの・それは充分わかっていても、自分に与えられたこの大きな恵みを、自分が立派に育てなければならないという思いに、押し潰されそうになるのは、お母さんなら誰でも経験したことでしょう。最後に作者はこう語ります。
「子どもが育つ、その成長の日々に、出来事に、それぞれの季節に、私たちが立ち会える幸せを感謝しようではありませんか。巣立ちの日は、それほど遠い先ではないのですから。」
 私にも二人の可愛い孫がおりますが、彼等のお母さん達はそれぞれに自分の仕事を持っていて、育児と仕事の問題で悩む日もあるようです。こんどの「おばあちゃんの宅急便」にはTシャツやおせんべいと共に、この本をそっと入れておこうと思っています。

(松田克子)

 

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