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裁判傍聴記

 2月17日、難民不認定処分と退去強制令の取り消しを求めているビルマ(ミャンマー)人Mさんの公判が大阪高等裁判所で開かれました。17年前、当時高校生だったMさんは民主化運動に飛び込み、反政府デモに参加して軍兵士の暴行を受け、国外脱出、タイ、韓国を経て2001年10月「アジアで最も人権意識が高い日本政府に保護を求めるため」・「民主主義国家」日本に行こうと決め、神戸港に上陸した途端、密入国容疑で拘束され、西日本入国管理センターに1年5ヶ月間収容されてしまい、難民申請は不認定とされました。

 この日、駆けつけた支援者は40数名で傍聴席に入り切れないほど。初めての傍聴で、興味津々の私とは対照的に開廷前静かに祈るシスター方の姿も。(そう、祈りも大切!) 
証人はカナダ人ジャーナリストJ氏。彼が数年かけてレポートした膨大な量の提出資料(この日本語訳は傍聴席にいた多数の学生さん達の手によるものでした)に基づいた尋問が、通訳を介して1時間半も続きました。この証言によって、当時も今もなお軍事政権下にあるミャンマーでは、その弾圧は政治家だけではなく学生、一般市民にまで及ぶものであるという事実を知ってもらえたという手応えが感じられました。
被告側代理人からMさんへの最後の質問「貴方は高校卒業後どこの大学に入学したいと思っていましたか?」「ヤンゴン大学」と答えたMさん。彼の夢をこの日本で、はぐくむことは叶わないのでしょうか。
主よ、あなたのみ国がきますように

(塩飽博美)


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