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「六甲混声合唱団」歌の病院慰問記

 2月の最終の日曜日、恒例の特別養護老人ホーム「海の星」へ歌の慰問に行った。
今回の出しものは、御伽噺「かもとり権兵衛さん」。
本田さんの軽妙な語りに十河さんがアレンジした歌と振り付けで、約2時間3ステージを全員熱演した。
我関せずグウグウ鼾をかいているおじいちゃん、歌に合わせて手拍子を取るおばあちゃん、黙って望郷の彼方に想いを馳せるお年寄りなど聴く態度は様々だけど、彼等にとって非日常的な我々の歌の出前をどう取らえているのだろうか、と一人一人の顔を見ながら歌った。いつかは聴く立場になるであろう自分を想像しながら…。

最近の殺伐とした世の中で、おじいちゃん、おばあちゃんとのしばしの歌と心の交流。
慰問に来たはずの自分自身が彼等から心の慰問を受けていることに気づき、歌い続けらる限り、また次回もこの慰問に参加しょうと思った。
御伽噺と歌は年代や置かれた環境を越え、一つになれる。
是非、次回はもっとたくさんの方が参加されることをお勧めします。

(蛭田 武)

 


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