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復活祭特別号

♪♪ 復活の"いのち"の喜び ― 教会の春を祝して

 私たちは吹雪や木枯らしの多かった今年の寒い寒い冬を過ぎ越して、大自然に息づく新しい生命を感じながら、主の復活祭を迎えました。教会の春はアーモンドの可憐な花と正面入り口を彩る木蓮の大花から始まり、大小7本の桜の開花で一気に春たけなわを迎えます。「さまざまな こと思い出す 桜かな」(芭蕉)。先達たちが祈りを込めて植樹して下さった桜花が、新しい命の歌を歌い始めます。桜の花は生きとし生けるもの、「この世の全ての生命」の発動と成熟を象徴するかのようです。満開になって咲きこぼれる姿は、"いのちが嬉しい!"と全身で歌っているのではないでしょうか。

 桜花とともに教会の早春を象徴するのは、育ち盛り・伸び盛りの子供たちでしょう。お母さんの腕に抱かれ或いはヨチヨチ歩きの赤ちゃんから、幼稚園児、さらには小学生たちの活発な姿を見ていると、神さまからいただいた真っ新ないのちが輝いています。子供たちには、洋々たる遥かな未来が待っているのです。神さまの子供として、"どうか、すこやかに育ってほしい"と手を合わせたくなります。

 教会の早春を象徴するのは子供たちだけではありません。上級の学校に進学したり、社会に巣立って行く青年たち、また新しい環境に移る方々もいます。どうか夢と希望をもって、神さまからの大切ないのちを燃焼して下さい。そして、数々の試練を乗り越え第二・第三の人生を忍耐強く歩み続ける方々も、満開の桜にも似た成熟した春の象徴ではないでしょうか(ちょっと無理しているかな?)。確かに早春の象徴とは言い難いのですが、人間として酸いも甘いも噛みしめて、正直に誠実に歩んで来られた"いのち"はこの上もなく尊いものです。それこそ神さまに祝福され導かれた"成熟したいのち"だと確信します。「私たちの"内なる人間"は日々新たにされ(神さまに向かって成熟し)ていくのです」
(コリント後4章)。

 教会の春を際立たせるもう一つの象徴は、何と言っても復活祭に洗礼を受けられた新しいメンバーです。成熟した満開中の方々だけでなく、青年も子供も赤ちゃんもいます。その方々は全員、新しい復活の"いのち"を受けた同じ教会の兄弟、同じ神さまの家族、永遠を共にする仲間です。神さまのいのちを喜び歌いながら、天上の教会まで一緒に歩んで行きましょう。「あらたふと 青葉若葉の 日の光」(芭蕉)。教会の春は満開の後、燃えるような新緑に向って進んで行きます。復活に与った私たちの"新しいいのち"を象徴しているかのようです。神さま、とこしえの"いのち"を下さってありがとうございます。
  

桜井神父(主任司祭)


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