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戦後60年を迎えて

 暑中お見舞い申し上げます。
今年も8月が廻ってきました。今年は戦後60年ということで、マスコミなどで、いつにも増して戦争、そしてその後の日本が歩んだ道のりを取り上げていますが、戦後生まれの私たちは年配者から戦争体験を学ばなければなりません。この60年間、日本は戦争を知りませんが、それは平和である、ということではありません。戦争は勿論のこと、飢えや渇きを知らない人々にとって、その不足のない生活が"当たり前"と思っていますが、これは危険な状態です。安易な生活に流れやすく、慣れやすい人間にとって、それは心を鈍くするものです。
  昔は大家族で暮らし、多くの世代とのふれあいによって心や感性が磨かれるといったことがありました。今はほとんどの家庭が核家族ですが、幸いにも、教会には幅広い年代の人々が集まっています。その方々との分かち合いや心遣いから、充実した生活をどの様に暮らしていけるか、考えて頂きたい。是非、年配の方には多くのことを若者に語って頂きたいと思います。若者は聞く耳を持たないとお思いの方もいると思いますが、教えるのではなく、体を通して、行動を通じて、信仰で伝えて頂きたい。それは鋭い、ピリピリといった感覚ではなく、自然に身につくように、体に溶け込んでいくように、生活に取り込んでいけるようなものであってほしい。
戦争は悲惨なものですが、国として、日本人として、人類としての貴重な体験を、次の世代へ伝えるべき宝物として引き継いでいくことは、私たちに与えられた使命のひとつです。


God bless you.
祈りのうちに
バレンタイン・デ・スーザS.J.


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