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図書紹介

『イエズス会の歴史』

ウイリアム・V・バンガード 著

上智大学中世思想研究所監修

本書は、725ページからなる大冊である。創立者イグナティウスから20世紀末までが8章と追補に分けて書かれている。この9章立ての内容は、イエズス会の特徴である、学校教育、海外宣教、神学教育をそれぞれの時代の総長と国別に詳細に説明している。これまでのイエズス会史では創立者の時代にやや重点が置かれていたが、本書は、国家と啓蒙主義からの挑戦の時代と、再興後から20世紀末までの時代に多くのページが使われている。イエズス会解散に至るまでの百年間と、再興直後の詳細な記述は、とても興味深い。著者がアメリカのイエズス会員の研究者であるため、アメリカにおけるイエズス会の活動の記述が多く書かれている。知的驚嘆と知的好奇心を満足させてくれる。日本に関する記述の中で、ペドロ・アルペ総長に多くのページがさかれている。まだ直接アルペ神父から修練を受けた神父様方や洗礼を受けた信徒が存命中であることを思うとき、日本の教会がどれほど恵まれているかがわかる。また、六甲教会では、かつてスペイン人、ハンガリー人の神父様をはじめ、現在ではアメリカ人、インド人、ベトナム生まれの日本人、そしてアルペ神父の意思を引き継いだ修練長によって誕生した日本人の神父様方がお働きになっている存在意義も本書から汲み取ることができる。訳語で一つ気になることは、「イエズス会士」と「イエズス会員」が使われていることである。「イエズス会員」に統一したらよかったと思う。

(木鎌) 

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