ホーム 六甲教会について お問い合わせ
マリア様の生き方

 ほぼ毎朝、毎夕、六甲教会鐘楼のマリア像の前で、しばしたたずむ方々の姿をおみかけします。性別・年齢を問わず、通勤、通学、また散歩の途中、そっと立ち寄っていかれます。教会でおみかけしませんので、洗礼を受けておられない方々のようです。1日の始めに、また1日の終わりに、ふと安らぎをおぼえることのできる場所になっているのでしょう。自然に足が向くといったふうに、ご像の前に寄っていかれるのです。自ずと前にたたずみたくなるような、マリア様のあふれる優しさが、人々をひきつけているのではないでしょうか。

 一人のふつうの女性であったマリア様は、ある日突然、神の母として選ばれます。みなさん、想像してみてください。突然自分の目の前に神の遣いがあらわれ、「あなたは神の子をみごもる」と伝えられたら、と。受胎告知の場面を表わした絵画には、必ず祈りの姿で、へりくだった様子のマリア様の姿が描かれています。

マリア様は一体どのような女性だったのでしょうか。日々、神に祈り、いつも謙遜な態度で、つねに神に開かれた心をもった方であったことでしょう。いつでも「受け入れる」ことのできる、余裕をもった柔軟な心で生活しておられたに違いありません。だからこそ、突然のお告げを静かに受けとめることができたのです。その後、幼子の神殿奉献のおり、シメオンのことばを聞き(ルカ2:34-35)、我が子のたどる運命、自分の味わう苦悩を悟りながらも、沈黙のうちに過ごされていく姿には、マリア様のやさしく豊かな心のみならず、正しい意志をもった、強い信仰をみることができます。マリア様の生き方は、わたしたち信者の鑑であり、模範です。

自分を失いがちの、自己中心的な毎日、特に4月から入学、入社など新しい生活に入り、日々のことに追われて来た一ヶ月を終え、マリア様に捧げる月である5月は、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」(ルカ1:38)このマリア様の態度を思い出し、マリア様の姿を通して神さまに近づきましょう。

God bless you.
祈りのうちに。

バレンタイン・デ・スーザS.J.

 

ページ先頭へ ホームへ
 六甲教会について お問い合わせ
(C) Copyright 2002 Rokko Catholic Church. All Rights Reserved.