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8月の青い空に

 8月には被昇天のマリア様の祭日があります。その日は神様の力で天に上げられたマリア様をお祝いし、私たち人間の手本であるマリア様を通して、人のあるべき姿を見つけて日々の生活の中にならい、最後の日に私たちも神様によって天に上げられることを信じて、マリア様に取次ぎを願いましょう。

 先日、外国の若者たちの座談会をテレビで見て、感じたことがあります。彼らはそれぞれに自分の任務をしっかりと自覚して、責任を全うしていて、発言に非常に迫力がありました。日本の若者はどうでしょうか。大人になりきれない若者が増えてきたと問題視されています。これは日本の贅沢さが生み出したものと言えるでしょう。大人たちはこういった若者を見て「今時の若者」と批判しますが、その若者を育てたのは前の世代の人たちですから、責任はそこにもあります。
 人の歴史は、歯車がかみ合って回って、大きな歯車・小さな歯車に次から次と力が伝えられて、 繋がって動いていくものです。歯がどこか欠けた歯車ではうまく回っていきません。それと同じように、 自分たちが体験したものを自身で理解し、言葉で伝え、行動で示して、何かの形で次の世代にきちんと繋いでいるでしょうか。若者たちが「わかっていない」ことを大人はちゃんと「わかっていない」と 伝えているでしょうか。教えてもらわなければ、知らないことも、わからないことも、気がつかないこともたくさんあるでしょう。違う世代とのコミュニケーションはうまくいっていますか。

  また、8月といえば、原爆記念日と終戦記念日に思いが繋がります。神戸の人は、阪神淡路大震災の体験は熱心に語り継いでいますが、戦争体験となるとどうでしょうか。誤解を恐れずに言うと、戦争、原爆を体験された年配の方々は、平和を考えるための貴重なプレゼントをもらったのです。どうか、それを次の世代のために残さなければならない、貴重な体験として語り継いで、 プレゼントとして渡してもらいたいと思います。受け取った世代もまた、次の世代に渡していってください。そうして、皆が神様の子どもとして、ひとりひとりに与えられた役割を受け止めて、考えて,それを全うするように責任を果たしていきましょう。

God bless you.
祈りのうちに
バレンタイン・デ・スーザS.J.

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