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図書紹介 
      「老いは恵み(老年の霊性)」
                              吉山登神父著
                                 中央出版社(1987年初版)    

 著者は、老年は死を避けられない現実として実感する時から始まり、老いは恵みであり、人生の豊かな時期であるとし、次のように述べておられる。
 一般に老人は足腰の痛みや多くの病気を持ち、生きる希望を失いがちである。また医療が老人の病気の除去のみに努めていることや人々の表面的な労わりの言葉、演技もあり、老いを恵みとは捉えにくい。しかし老人は心の底では、希望・霊性を求めている。

 そこで老年になると、孤独と肉体的な苦しみに耐え、あり余る自由な時間をできる限り、人々と交わり、祈りに費やし、謙虚と感謝の気持ちで一刻一刻を生きていけば、神は「老いは恵み」であると老人に悟らせて下さる。
 また神は認知症の方々の人格との交わりを求めておられ、周囲の若い者も「如何なる老いも恵み」であると理解できるよう努めねばならない。
 そして最後に著者は「老いの恵みは自分の生命を希望の中に閉じること」と結んでおられる。

 この本は聖パウロ書院に申し込めば、現在でも入手可能とのこと。また六甲教会の図書室にもあるので、老年の信者の方々に是非、一読されるようお奨めしたい。    (小林)

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