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図書紹介     愛する―瞑想への道―      
 
                          ウィリアム・ジョンストン著 (南窓社)
 

 神への愛にひたり、祈りを深めたいと願っておられる皆様に「愛する」をご紹介します。「愛する」は瞑想と観想的祈りへの道を、トマスという架空の人物あての手紙という形で書かれた具体的な祈りの手引書です。初歩の祈りの段階から沈黙の神秘主義という最高の段階までトマスを導いていかれる自伝的著作です。

著者はアイルランド人のイエズス会司祭ジョンストン神父様。1951年に来日以来、長年日本の教壇で英語・英文学を教えてこられました。

 観想的祈りとは聖書にある神秘主義のことで、神秘主義は秘儀・秘教的なものではなく、経験による知識であり、推論的なものではないと説明されます。「無際限の愛にひたること」が一握りの神秘家たちの特権ではなく、すべての人間は一人残らずそのような神秘体験に招かれていると。どのような祈り方も最後は観想に至り、大切なのは信仰と愛だと教えられます。
 「トマスよ」とゆったりと語りかけられる言葉は、優しい父親から教えられているように感じられ、はじめは読みやすい本だと思いました。ところがじっくりと読んでみると、書かれている言葉の深さと重みに圧倒されていきます。気が遠くなるような深遠な世界です。
ここでの「愛する」はlovingではなくbeing in love。神様に愛されている私達の側からの愛が求められます。愛し愛される者へと、「神があなたを愛するように、あなたも神を愛しなさい」と励ましつつ、愛の神秘に導いていかれます。

 ジョンストン神父様は英語でたくさんの本を書いておられ、世界各国の言語に翻訳され、多くの人に読まれているそうですが、日本では「愛する」が最初の日本語訳の本です。祈りと祈りに基づく行動だけが苦悩する現代人を救う事ができますと書いておられるジョンストン神父様は、そのように行動され、海外では平和主義者としてもよく知られていらっしゃるそうです。
今、教会においては信徒の時代といわれます。一般の信者が観想的な祈りに関心を持つようになってきているのが今の時代的特徴とも言われているようです。
「愛する」に書かれています。人類は今、混乱しながらも成熟に向かって歩みつつ新しい段階に差し掛かっており、新たな意識が生まれつつありますと。
今の時代の求めに、勇気をふるって答えてくれた本だと思います。              

塩飽


 

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