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"ロザリオの輪"

                                助任司祭 片柳 弘史   

 新たな地区会を土台として生まれ変わろうとしている六甲教会では、今「つながり」という言葉がとても大切にされています。地区の「つながり」を土台にして、信徒間の横の「つながり」を育てていこうということです。
 「つながり」というとき、わたしはいつもロザリオの輪を思い出します。ロザリオのたくさんの玉は、一本の鎖に結ばれている限り、いつまでも終わることのない祈りの輪を神様にお捧げすることができます。ですが、もし鎖が切れてしまえば、ばらばらに散ってどこかに行ってしまうでしょう。ロザリオは、つながっているからこそロザリオなのです。
 教会もこれと似ているような気がします。わたしたち一人一人は玉のようなもので、教会の絆で結ばれている限り、一つの世代から次の世代へといつまでも終わることのない賛美を神様にお捧げすることができます。ですが、もし絆が切れてしまえば、ばらばらに散ってどこかへ消えてしまうことでしょう。教会も、つながっているからこそ教会なのです。
 わたしたち一人一人を結びつけて教会を作り出す絆、それは何よりもイエス・キリストに希望を置く信仰でしょう。一つの同じ信仰に結ばれて、わたしたちは教会という輪を作り上げるのです。一箇所に集まるだけではすぐばらばらになってしまうかもしれませんが、教会に集まって共に祈るとき、わたしたちの間に信仰の絆が結ばれます。この絆は、それぞれが家に帰っても、同じ神に祈り続ける限り消えることがありません。目に見えない信仰の絆は、いつどこにいてもわたしたちを教会の大きな輪に結び付けるのです。
 信仰の絆は、目に見える人間同士の「つながり」によって支えられる必要があります。どんなに強い信仰を持った人でも、同じ信仰を持った者同士で互いに励まし合うことが無ければ、その信仰を守り続けることは困難でしょう。新たに生まれ変わった地区会には、目に見える人間的な「つながり」によって、目に見えない信仰の「つながり」を支える役割があるとわたしは思っています。
 「つながり」の大切さを思いながらロザリオを祈るとき、聖母が必ずわたしたちの信仰を強め、教会の絆を深めてくださることでしょう。聖母月であるこの5月、教会の「つながり」が人間のぬくもりと優しさに支えられながらわたしたちを結んでいくよう、聖母の取り成しによって祈りましょう。

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