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恵みの風に帆をはって――ペトロ岐部と187殉教者物語 まるちれす編纂委員会 ドンボスコ社

ペトロ岐部と187殉教者              日本カトリック司教協議会列聖列福特別委員会

 日本のカトリック教会は、殉教者の血から生まれ、殉教者の血のうえに立っていると言われます。そこで質問をいくつかします。(聖人検定 初級??)
質問1:日本人の聖人は何人いますか。そのうちで司祭は何人ですか。その名前を知って
     いますか?
質問2:日本で、列聖または列福されたのは誰ですか。
質問3:次の人の名前を答えなさい。  A) 徳川家光と問答した神父  B) 日本人で
     始めてエルサレムに行った人  C) 天正の遣欧使節のうち殉教して福者に
     挙げられた人 D) 変装して宣教師のいる牢屋や、江戸城に忍び込んで、
     妖術(魔法)使いのバテレンとして手配された神父  E) マカオで叙階され京都
     最後の宣教師で津軽や江戸・四国を回り、大坂で殉教した神父

正解1:日本人の聖人は29人(26聖人中20人・16聖人中9人)です。そのうち司祭は
     トマス西、ヤコボ朝長、ビセンテ塩塚の3人でいずれもドミニコ会士です。
正解2:2008年11月24日に長崎で列福された188人の福者です。
     26聖人(列福は1627年)は ローマ
    1862年に、16聖人(列福は1981年マニラで)は1987年にローマで列聖されました。
    205福者(うち日本人は152人)は1867年にローマで列福されています。
正解3:この推薦図書(教会図書室には2冊ずつあります)など見て、探してみてください。

 日本のカトリック者は、自国の誉れでもある殉教者にあまりにも関心が少ないと思いませんか。確かに26聖人についてはよく聞いて知っておられます。彼らをはじめ、記録に名前の残る殉教者だけでも数千名に上ります。しかし、その一人ひとりの殉教者たちの受けた迫害や、殉教の思い、苦難と恐怖、あるいは慰めについてはあまり知られていません。それは私たちの想像をはるかに越えたものでしょう。単に数や名前ではなく、その信仰のあり方がどのように生き方に表れていったのかをたどってみたいと思います。聖人たちをより近くで意識していくには、その生きた姿を知ることです。どのように生きてどんな思いの中で殉教して言ったのかを、なんで殺されなければならなかったのかに思いをはせることだと思います。名前だけではイメージも湧いてきません。

 「恵みの風に・・・」は子供たちのために書かれた本です。家族や友人と読みあって、3年前に列福された188人のこころや生き方を多くの人に知って、深い共感をもって欲しいと願います。殉教者というと、英雄的な信仰と強靭な精神力による勝利者と捉えられてしまいますが、188人のうち司祭はジュリアン中浦、ディオゴ結城、トマス金鍔、ペトロ岐部の4人で、大部分はふつうの信徒です。禁教令や迫害がなければ多分、ごく普通の庶民として平和な生涯を送り、歴史の中に埋没していたに違いありません。私たちの日常とは、大きくかけ離れたキリシタン受難の時代のことではありますが、ただ、神との間にきわめて密接な関係を築くことができた人びとであることを考えれば現在の私たちの生き方とも時代を超えて関ってくることと思います。            
                                                 (飯塚 )
                    

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