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図書紹介            

                 イエスの言葉――ケセン語訳 山浦玄嗣
 
                                               文春新書(2011年12月刊)

 ケセン語訳聖書を出版された大船渡市の開業医山浦さんが、ケセン語訳に挑んだ経緯を含めて、日本の社会の中で生きていく私たちにイエスは何を語られているのかを書いています。また将に昨年の津波に襲われた体験をしっかりと踏まえながら被災者にとっての福音書の面も含まれています。

 聖書のケセン語訳は、ユダヤを舞台に西洋(ギリシャ)語で書かれた聖書を、風土も背景も違うわれわれ日本人に理解しやすく、また親しみやすく紹介しようとの意図でなされた仕事です。それだけに、これまで何回となく読んでいても気がつかずに通り過ぎてきたり、ちょっと分かりづらく感じられていたところが、本書によってガリラヤの人々が日本人に近く感じられるようになります。感動を伴うイエスの言葉が、メッセージが、現代に生きる私たちの目の前で聞こえてきます。

 とんでもなァござりァす、旦那様(だなさま)、んだって、犬っこでも旦那様の飯台(はんでァ)がら零れる御飯粒ぐれァだらば頂ぐものでござりゃすよ。 (マタイ15/27原文縦書き)

 山浦さんは、幼いときからのカトリックの信者で、東北大学医学部助教授をやめて大船渡で開業医をされつつ、独学でギリシャ語を学びながら、ふるさとのことばケセン語(大船渡・陸前高田地方の方言)に訳しました。この聖書はCD付きの4冊の福音書で教会図書室にあります。
 
 
昨年夏にはNHK-Eテレで「こころの時代」シリーズ私にとっての3・11『ようがす引ぎ受げだ!』
(12年2月5日にも放送)で語られました。

 また、教会報1月号で紹介されたように昨年秋に「ナザレのイエッシュー」も出版されています。こちらは鹿児島や京都・名古屋などの方言も交え、さらに雰囲気があるものになっています。彼の本を使って、ぜひともわかちあいの会=読書会をしたいと思っていますがいかがでしょうか。 
                                                          (飯塚)

                   

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